食べ歩きまくる難病アトピー性脊髄炎ブログ( Intractable Disease Atopic Transverse Myelitis Blog)

年間3000km以上ウォーキング(リハビリ)して沢山食べて生きている難病患者です。主に希少難病の存在や経過、散歩やラーメン類について語る!

抗MOG抗体による脱髄疾患はどんな特徴があるか?他の病気との違いについて簡単に紹介する。診断が難しそうな病気です。

こんにちは。
ミエリン破壊系男子のそれなぁんです。

まあ子じゃないんですけどね。
女子じゃないのに女子を自称する人を見ると「ハァン?」と思うのは私だけかな?



さて、私のブログでは色んな脱髄疾患を話題に出してきましたがふと思い出したのです。

抗MOG抗体関連の神経炎について忘れてたと!


私もわざわざ検査したのにすっかり頭から抜けてました。
言っても血液を東北大学に送ってもらって勝手に分析してもらっただけですが…

そしてその時は無事陰性でございました。
陽性だったら面倒なことになると思ってたのでホッとしましたね。

途中で診断変わるとこのブログ閉鎖せねばいけなくなりそうですし。
と思ったらブログやる前の話だったわ。


ともかくこれもまだ新しい概念というか、大して分かってない部分が多い病気です。

ニッチな話題です。

つまり私の出番がきたというわけです!
これを機についでに私も予習させてもらうとする。




抗MOG抗体疾患とは?


ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白質(MOG:myelin-oligodendrocyte glycoprotein)というたんぱく質があるのですが、視神経内に存在するグリア細胞のオリゴデンドロサイトの表面に発現するタンパク質で高い抗原性を示します。

抗MOG抗体はこのMOGを攻撃することにより中枢神経に炎症性脱随病変を生じさせる自己抗体です。


いわゆる自分で自分を攻撃してしまうやつ。
ポケモンの混乱状態みたいなやつです。

ミエリン鞘を破壊してしまうので電気信号の伝達に影響を及ぼします。


視神経内の細胞のオリゴデントロサイトに発現すると書いたが、視神経炎のみならず脳炎や脊髄炎なども引き起こす。

症状の範囲は多発性硬化症(MS)と同じですかね。
昔は視神経脊髄炎もその一つと思われてたのでそこに隠れていたのだろうか?


特徴としてはNMOに似ている部分が多いためNMOSD(視神経脊髄炎関連疾患)の一つとカテゴリーされているようです。

失明や易再発性などの特徴があるとのことで、抗体の検査以外でも一応診断はできなくはなさそう。

けれど抗MOG抗体陽性視神経炎の臨床症状や診断方法はまだ十分に知られていないようです。

これも単純に患者数が少ないからという問題も大きそうです。

何事もデータで重要なのは数です。
統計とか特にそうでしょ。

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脳と発達 48 (3), 199-203, 2016 より

とある患者の頭部MRI画像。
脳の前頭葉、脊髄に炎症が見られる。

あちこちに出ているので多発性硬化症に似ている感じがしますね。

範囲が広めなのを考えるとNMOSDなのか?


抗 MOG抗体陽性視神経炎の特徴とNMOとの違い

視神経脊髄炎(NMO)に深く関わる抗体に抗アクアポリン4(AQP4)抗体がよく知られているかと思います。

これが陽性だとステロイドに抵抗性を持つ人が多いらしい。
最もよく行われるであろうステロイドパルスが効きにくいというのは厄介です。

私もあまりステロイドパルスの恩恵を感じたことはないが、アトピー性脊髄炎も大体は効くみたいですね。


それに続いて注目され始めたのが抗MOG抗体です。抗AQP4抗体陰性例のうち、抗MOG抗体陽性例では視神経炎の再発率が高い傾向にあるようです。

視神経炎が主だから別におかしくなさそうに思えなくもないが、そこがNMOとの大きな違いということか。

NMOは重症化しやすいという話は聞いたことあるが、抗MOG抗体由来だと再発率が高いことが特徴の一つのようです。

脳や脊髄にも炎症を起こすという部分は共通してますね。


分かりやすい違いとしてはこんな感じかな。

  • NMOは女性が圧倒的に多いが、抗MOG抗体関連疾患では男女比はあまり変わらず。
  • NMOはステロイドが効きにくいが、抗MOG抗体関連疾患は感受性が高め。
  • 再発はしやすいが、視力予後は悪くない。

抗体検査で結果は分かりやすそうだが、それまでの見極めが大事ですね。
早くに正しい治療をしないと取り返しがつかないことになる。

これも難病の特徴ですかね。
面倒だなおい!


抗体検査のタイミングが大事?

とりあえず私は陰性だったから縁がないと決めつけているが、実際はまだ分からないというのが正しいようです。

炎症が落ち着いているタイミングなどによっては抗体が検出されないパターンがあるとのこと。
私は入院中だったから絶賛治療中のタイミングでした。

つまりたまたま出なかった可能性が…?
なくはないということになる。

私の場合オリゴグローナルバンドも最初は無かったのに
後から発現疑惑出てきましたからね。
油断も隙もない。

けど視神経は今まで一度も症状出たことないんだよなぁ。
ここがでかいと思います。

何か変な抗体に陽性があるということもなし。


最近目が痛くなって涙が出てくることがあるが、花粉症と信じたい。
視神経の炎症でそんな症状はあるのかな?

聞いたことないですがどうだろう。



ということで謎が多い病気であることは間違いない。
アトピー性脊髄炎とはあまり共通点がなさそう。

ということで私自身も大して関わりないだろうと考えてます。

脱髄で入院したらやっぱりみんな検査するのかな?
同意書とか書かされたんで強制ではなかったが、断る理由もなかったしね~。

というより断る理由がないからね。

別に悪用されるとかじゃないしさ。


ともかくまだ油断できないのでとりあえず頭の隅に入れておきます。

NMOSDの人達はお気をつけて。


ではまた