こんにちは
アトピー性脊髄炎持ちのそれなぁんです。
初耳の人は適当にググってくれや。
脊髄炎というのは様々な原因がありまして、意味分からない自己免疫由来と呼ばれるものからウイルス性のものまで様々!
症状も人によって千差万別!
馴染みある予防接種でもなり得るので誰がいつなってもおかしくはない、結構致命的な病気かと思います。
今回は結構最近ニュースでも聞いたかもしれない「急性弛緩性脊髄炎」についての話題です。
というか脊髄炎関連の病気の人間ならば少しは関心を惹いたはず?
北米でとあるウイルスに感染した小児達に多く見られた症状で概念も確立されてきたということでその特徴や症状、国内での実際の症例について紹介したいと思います。
「急性弛緩性脊髄炎(AFM)」とは何か?
2014年に北米でエンテロウイルスのアウトブレイクが発生した際に多くの患者で急性弛緩性麻痺(AFP)が見られました。
AFPはWHOによるポリオ根絶計画にて提唱された概念ということだが、その他のウイルスによるものやギランバレー症候群による症状も含んでいるとのこと。
今回の例では、MRI検査で特徴的な脊髄炎が見られたことによりAFPと区別されるような形でAFMと呼ばれるようになりました。
国内でエンテロウイルス(EV-D68)が流行した際にやはり急性弛緩性麻痺のある患者が見られたということです。
実際の原因は確定とまでいってないが、時期が重なっているということでエンテロウイルスの関連が強く疑われているようです。
ちなみにウイルスにもタイプがあるが、その中でEV-D68に感染した患者に見られるようですね。
国内での実際の症例について
どれも小児の事例だが三つの症例について紹介している文献があります。
脳と発達 第49巻 6号より
長崎県内での事例です。
それぞれ風邪のような症状が出てから数日で四肢に麻痺が出現しています。
頭部のMRIでは異常は見られなかったが、脊髄MRIでは各々違う部位に炎症が見られています。
四椎体分以上の範囲となると結構重い部類に入るのでは?
私も最初期のMRIではそれくらいの脊髄炎だったが、結構酷いと言われました。
当時はそう言われても何も分からなかったからピンとこなかったな。
私は感覚障害が強いが、AFMでは運動障害が優勢なようで…
脊髄炎でも全然違うことを身をもって知りました。
脳と発達 第49巻 6号より
脊髄炎の治療としては定番のステロイドパルスや血漿交換等を行ったようだが麻痺は残存した為、長期間のリハビリでようやく改善されたようです。
身体動かすのは大事です。
私は散歩で身に染みています。
同じ治療でも効き目の違いも大きいのがまた厄介なのです。
私はステロイドパルスはてんでだが、血漿交換はめちゃ効いた。
首にカテーテル刺すのは嫌だが、とても楽になるのでやりたいと思う。
ジレンマですね~。
ちなみにこの三つの例ではEV-D68は検出されなかったらしい。
何でも感染してすぐに検査しないとダメなようです。
肝心の部分は残念ながら分からない。
早めの対応が重要です。
このAFMは小児の感染がほとんどのようだが、成年でもなる人がいるようですね。
幼い子供を持つ親も気を付けなくてはいけません。
国内ではまだ大きな話題にはなってないが、ウイルス性脊髄炎ならば流行で一気に患者が出てくる可能性があります。
一過性ならば良いのだが、下手すれば一生後遺症が残る場合もあり得るので警戒が必要です。
小さなお子さんなら尚更ね。
今回参考にした文献は以下のものです。
詳しく知りたい方はどうぞ。
- 脳と発達 第49巻 6号 長崎県で2015年秋に発症した急性弛緩性脊髄炎の3例
- 小児科診療 UP-TO-DATE 急性弛緩性脊髄炎とエンテロウイルスD68