こんにちは。
炎症性脱髄性疾患系野郎のそれなぁんです。
皆さんは何の脱髄疾患持ちですか?(笑)
先日ですが、横浜駅の地下でたまたま医療系の本や雑誌を置いている本屋を見つけまして重宝させてもらってます。
地味な場所にあるので中々辿り着かないですが貴重な存在です。
そこで医療系の脱髄について取り上げている雑誌を見てたら気になるものがありましたので、それについて思うことなど話してみたいと思います。
脱髄疾患と言えば基本的には中枢神経か末梢神経のどちらかに症状が出るものだと思います。
中枢神経は脳、視神経、脊髄。
末梢神経は脊髄から四肢に伸びる神経のことですね。
中枢神経なら
- 多発性硬化症(Multiple Sclerosis)
- 視神経脊髄炎(Neuromyelitis Optica)
など…
末梢神経なら
- ギランバレー症候群(Guillain-Barre Syndrome)
- 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(Chronic Inflammatory Demyelinating Polyneuropathy)
など…
ほんの一例を挙げましたが、あくまでもどちらかの神経が侵されるのは同じです。
私個人としては多発性硬化症やCIDPのように色んな場所に病変ができる物が分かりやすいと感じますね。
特定の部分だけとかになると、何故そうなるの?とどうしても考えてしまいます。
何故アトピー性脊髄炎は脊髄のそれも頸髄部分に集中しやすいのか?
アレルギーが由来であるならもっと色んな部分に症状が出るのではと思いますが、真相はまだ謎です。
モヤモヤするものです(-_-)
ただ末梢神経と中枢神経においては髄梢を形成する役割を果たしている細胞の種類が違うようでして、それがはっきり二分されている理由の一つなのかな?と思っています。(素人目線)
同じ髄梢でも部位によって違うんですね(*_*)
ところがその両方に脱髄を起こす例があるらしいのです。
また変なのが出てきやがったよ…
中枢末梢連合脱髄症(Combined Central and Peripheral Demyelination)とは何?
俗にCCPDと呼ばれるものです。
名前も意味がそのままシンプルで分かりやすいですね~。
世界的に例が少ないようでして、やはり研究が進んでいないのが実情のようです。
故に原因や治療法についてもわからないようですが…
臨床神経学 55 (6), 389-394, 2015より
どちらも同じ患者の同じ時期に撮られたMRI画像です。
脳と脊髄それぞれに脱髄があります。
別の病気の合併なのか、CCPDとして診るのか判断が難しそうですね。
歩行障害から排尿障害まで様々な症状が出たもよう。
国内での例では、ステロイドパルスやインターフェロンβ注射による改善の効果は見られていた模様です。
今の所は脱髄疾患で行われている治療法が全く効かない訳ではないようですね。
一時凌ぎくらいはできると言ったところでしょうか?
画像の患者は治療予後はよろしいようです。
三年経っても自立歩行ができる状態であったとのこと。
よくわからないけどとりあえず効く!
みたいな感じが脱髄疾患には多いと思うのは気のせいですかね?(笑)
こういうのは自己抗体が原因に挙げられることが多いですが、まだ見ぬ未知の抗体による物ではないかという意見もあります。
ただこの症状を考えると、診断を付けるに当たってネックになりそうです( ´△`)
そもそもCCPDがどのくらい医学の世界に浸透しているのか?ですよね。
仮に中枢と末梢に脱髄が見られたとして、一つの診断を付けるよりは二つの病気であると診られるパターンの方が多いのでは?
例えばMSとCIDPとか、それこそアトピー性脊髄炎とCIDPとかね…
実際、後者の例については私は知っています。
他人のことを細かく話す訳にはいきませんが(-_-)
たまに珍しい難病をいくつも合併して発症している人がいますが、それは一つの病であるなんて可能性もありそうです。
いくら症状が似ているからと言って診断を間違えてしまえば治るものも治らないと私は思います。
まずはそういう概念が広く知られることが重要なものです。
私も今回たまたま雑誌で目にしなければ知ることはなかったでしょう…
最近そういうのを見てても良いネタが見つかりませんでしたが、今回は良い出会いがあったと感じます。
もし中枢神経と末梢神経に脱髄をお持ちでこのCCPDについて知らなかった方がいらっしゃるならば…
一度先生と相談してみるのも良いのかもしれません。
ちなみに私は最近全く末梢神経伝導度検査をやっていないのでどうなんだろう?
手足に強い症状があるので少し不安です…
まさかね~?
ではまた