こんにちは
おそらく国に存在を把握されてない難病患者のそれなぁんです。
まあ、特定医療費の受給者証持ってないからそりゃあね?
何も闇が深い存在だとかそういうのではないので。
無戸籍とかではないぞ。
さて、筋肉や神経の病気になると大抵出てくるであろう症状の一つが異常歩行かと思います。
歩くって難しいんですよ知ってましたか?
歩くという行為は皆さん何気なくやっているが、実はかなり高度なやり取りが体内で行われているのです。
神経や筋肉で複雑なやり取りがあってこそようやく出来る!
二足歩行の動物だって少ないでしょ?
関係あるか知らないけど。
そんな高度な動きだからこそ一部分が損なわれるだけでも歩行に支障が出たりする。
そこが結構ダルいですね。
年取ってからの問題だと思ってる人、甘いよ。
今のうちに覚悟だけでも決めておくことをオススメします。
筋力に何の問題もなくても感覚障害があればそれだけで歩行はおかしくなる。
その逆も然りです。
身体が壊れてから無意識のうちに自動で対応してくれていたんだと、病気をしてから気が付きました。
身体に神秘を感じるようになりましたね。
有難いもんです。
しかしそんな歩行障害にも実は種類が様々ありまして、どんな病気によってどういう歩行傾向にあるのか?
そういうのは大体決まっています。
だから自分がどのカテゴリーに該当するのか?
どう気をつけなくてはいけないのか?
そこをしっかり知っておくことが大事です。
今回はそんな内容について己の体験を基に紹介したいと思います。
歩行障害の種類はどれくらいあるのか?
まずは異常歩行にはどういうのがあるか、その辺を少し見て行こうではありませんか。
歩行障害の種類と原因疾患 より
この表からも分かるが、種類が豊富です。
自分の歩行障害がどれに当たるのか、最初は調べるのも結構大変かもしれませんね。
筋肉や神経だけでなく、精神的な理由まで様々です。
鬱になると動けなくなるというのは聞いたことあるが、こういうことなんですね。
おそらく、皆さんが一番経験しているのはやはり「疼痛回避性歩行」だろうか。
身体の何処かに痛みを伴う時はそこを庇うようにして普通とは違うフォームで歩くことになるはずです。
足を痛めた時なんてまさにそうですよね。
これは病気とか関係なしに誰もが一度は経験したことあるはず!
そして私と同じように脊髄の病気の人に多いとされるのは「感覚性失調歩行」です。
筋力とかは問題なくてもバランス等を感じるのに重要な深部感覚がやられていると起こるようですね。
目を閉じると悪化するとあるが、確かに私もその傾向にあります。
診察でたまにやるが、普通でもふらつきやすいけど目を閉じると結構怖いと思うくらいに不安定になりますね。
日常だと、電車の揺れとかもバランス取れなくなってきました。
数年前までは何食わぬ顔で出来ていた気がするのにな…
なんて残酷な現実でしょう。
そして個人的に気になるのは痙性(けいせい)歩行ですかね。
爪先を引きずるような特徴があり、靴も先っぽが削れやすいという。
私もその傾向があるのかな?という印象です。
沢山歩いてると靴も壊れやすくはなるが、爪先から壊れる傾向にありますね。
躓きやすいというのは痙性歩行と関係があるのか?
そこは自分でもよく分かりません。
よく足先で引っ掛かることが多いのです。
表を見る限りでは上位、下位運動ニューロンどちらが障害されているかでおおよそ決まっているように見えます。
ただ神経系は複雑なせいか、この病気だからこのタイプしかないということではないようです。
色んな歩行障害が併発している人もいるでしょうし、そこは個人で全く違います。
先生に診てもらって、実際に歩いていてどうなっているかを確認してもらいましょう。
言うまでもなく皆さんはやってらっしゃると思います。
脊髄炎による失調性歩行の症状や不便について語る
ということで私自身も脊髄炎による歩行障害に苦戦しています。
今は感覚が主で筋力は問題ないです。
月200km以上余裕で歩けますから!
けど感覚が鈍いためにやはり異常歩行となってしまっているようです。
踏ん張れば普通のフォームで歩くことはできる。
けど体力も消費が激しいのでなるべくは避けたいと思っています。
倍くらい疲れやすいから長続きはしません。
そうなるとやはり引きずるような、足元がいまいちぼんやりした歩き方が楽に感じるようになっていますね。
それに足が上がりにくいので気を抜くと躓く。
階段は特に危ないですね。
フォームがおかしいと変な場所に負担がかかりやすくなってあとで大事になるということもあり得るので、なるべくは正しい姿勢で歩くようにするのがベスト。
それが難しいことは皆さん日々痛感しているかと思います。
そんな私も病気になり早三年、最近は好きな道嫌いな道が結構はっきりしてきました。
ようやく自分でも把握してきたという感じ。
階段は降りる方が怖いし、車道と歩道の間の段差とかも気を付けてないと危ないです。
ヒヤリハットの法則みたいにたま~に足首グキッといきそうになるので冷や汗もんですよ。
勿論何もしていないということではありません。
対応策だってあります。
常に5~10m先を見て歩く!
ようするに先を予想して行動するしかない。
それくらいしか思い浮かばないな。
他に良い方法はないかね?
余談だが、病気になってから最も歩くのに苦戦している場所はどこだと思いますか?
年間3000km以上歩き、ありとあらゆる地形を踏破してきた私が最も嫌いな場所。
気になりませんか?
個人的に歩くのが嫌いな地形ベスト3を紹介
ということで色んな場所をリハビリとして歩くようにしていますが、最も歩きやすいのはやはりコンクリートで鋪装された道ですかね。
やはり凹凸がないだけで本当に助かります。
では逆に歩きにくいのはどういう場所か?
それを紹介しましょう。
三位 砂利道
川沿いの道とかでもコンクリートの道からいきなり砂利道になったりすることがあります。
一見大して変わらないように見えるが、とんでもない。
細かい砂利による凹凸は深部感覚が狂った人間には強敵となり得ます。
足元は安定はするんだが、何故か歩きにくい。
足が何故か囚われるんですよね。
不思議な感覚です。
第二位 草道
自然豊かな場所に行くと避けては通れないのが草の繁った道です。
モフモフした足元は容赦なく私からバランス感覚を奪う。
のどかな風景なくせに、恐ろしい土地です。
きれいな花にはトゲがあるとは上手い表現があるなと感心しました。
第一位 砂浜
映えあるNo.1の称号は砂浜です!
固い地盤の砂浜はましだが、サラサラの砂浜はとんでもないくらいに歩くのが難しいです。
底無し沼に嵌まるかのような、もう上手く歩くことは不可能です。
江ノ島沿いを歩いたときに挑戦したが、無理!
五分で退散しましたもん。
今のところ完全敗北した地形はここだけです。
真夏のビーチをウフフ言いながら走る光景は私にはもう再現できなさそうです。
そう考えると少し悲しい気がするが、そもそもそんな状況になることもないので問題ない。
感覚の偉大さがよく分かった瞬間でした。
それだけでもよい勉強になりましたね。
なるべくは二度と歩きたくないが、そうも言ってられない。
こういう所で鍛えなければリハビリになりませんから。
ということで色んな場所を歩いてみて一つ分かったこと!
茨の道を進んでこそ身体が長持ちするということです。
歩行障害について色々語りましたが、一番大事なのはとにかく歩くことです。
ただ平坦な道だけを歩けばいいということでもありません。
様々なシチュエーションで歩いてこそリハビリとなり得る。
大きなハンデを背負っているならば、その分気張らないと普通の人に追い付けません。
相手に妥協してもらうか、自分で追い付くか?
なるべくは後者でありたい…
そう思いながら私は歩きます。
ではまた
参考文献
- Jpn J Rehabil Med Vol. 55 No. 9 2018 歩行障害の種類と原因疾患 和田直樹